ボクは25年間生きてきてこれほどまでに本を読むことがあっただろうか?もともと読書はボクの興味を引くものではなかった。小中学校の時の読書感想文は頭が痛くなるほど嫌いだったし、高校・大学の時には歴史的に有名な文学を読んでみたが、さっぱり頭に入ってこなかったし、読書に対してはあまりいい思い出がない。読書好きの友達でもいれば、影響されていたかもしれないが、そのような友達も周りにおらず読書は遠い存在だった。
学生を卒業し、会社で働き出すと、娯楽の時間が極端に減る。ゴールデンタイムのテレビなんかは絶対見れず、遅く帰っても何かちょっと仕事以外のことをやりたくなる。そんな中でちょっと本でも読んでみようかなぁという思いに駆られるようになった。自分の好きな時間に好きな時間だけ読むことができるのでちょうどいいと思ったから。 ある休日に本屋に行ってみると、平積みされている文庫本に『東野圭吾』の名前が多く並んでいた。東野圭吾といえば実家に置いてあった『怪笑小説』が思い出されたが、並んでいる本はミステリーが多いんやと改めて認識した。あまりに多くあるからどれにするか迷ったが、帯のキャッチコピーに惹かれて『宿命』を手に取った。ミステリーは初めてだったので、最初は登場人物の多さに戸惑ったが、次に何が起こるかこちらに想像させる展開にワクワクしながら読めた。 物語の構成の緻密さと読者に次の想像を掻き立てる展開が本当にすごい。 これが東野ワールドなんだなぁと思った。 ボクはもっと早くこの作家に出会ってれば良かった。読書がこんなに楽しいなんて思ってもいなかったから。今日も深夜まで『パラレルワールド・ラブストーリー』読みふけってしまった。新しい娯楽を見つけてしまったボクは、これからしばらく寝不足が続きそう…。
by camarero_11
| 2008-12-10 03:33
| たわごと
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